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    ブラジル農業の奇跡 【書評】The Economist Aug 26th 2010

    今週のエコノミストのBriefingが面白かった。
    タイトルは、The miracle of the cerrado

    cerradoは辞書によると、「ブラジル中央部にある半乾燥性のサバンナ地帯」である。
    この半乾燥の広大な土地がいかにしてアメリカ農家もびっくりの巨大農場になったのかについて、簡潔にまとまっている。

    日本の農業政策の酷さはあらゆるところで耳にするが、この奇跡をもたらしたのはPublic CompanyであるEmbrapaである。このEmbrapaが“nobody thought these soils were ever going to be productive.” と思われていたcerradoを4つの方法ですっかり変えてしまった。
    その4つは以下の通り。
    1.毎年数十トンという超大量の石灰石をまいて、土壌の酸性度を下げる
    2.アフリカからbrachiariaという繁殖力のある牧草を持ち帰って、牛の育成期間を短縮する
    3.古典的交配や遺伝子組み換え技術を用いて大豆を熱帯雨林でも育つようにする
    4.「耕さない」農業手法を取り入れる

    アフリカでも同様の奇跡が期待されている。
    農業はこれからまだまだホットな分野になりそうだ。
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    セラード農業開発は、世界の「食料安保」を先取りした

    日本政府による協力は、下記のサイトが詳しい:

    日伯セラード農業開発協力事業(PRODECER)
    http://www.apic.or.jp/plaza/oda/special/20080131-02.html

    Re: セラード農業開発は、世界の「食料安保」を先取りした

    snowbeesさん

    コメントありがとうございます。
    この件に日本がこのように関与しているとは知りませんでした。
    エコノミストの記事も他国との協力体制への言及がありませんでしたが、資源・穀物のプロジェクトは様々な国の思惑が絡んできますね。
    日本国内でも大きなブレイクスルーを期待したいですが・・・

    > 日本政府による協力は、下記のサイトが詳しい:
    >
    > 日伯セラード農業開発協力事業(PRODECER)
    > http://www.apic.or.jp/plaza/oda/special/20080131-02.html

    世界各国の成長力と幸福度ランキング

    お邪魔します。

    ニューズウイークが選んだ。日本は、第9位、アメリカが11位、韓国が15位、シンガポールが20位。
    上位は、フィンランド、スイス、スエーデン、豪州など。(教育と医療などで、アメリカは減点されたと)

    http://www.newsweek.com/2010/08/15/interactive-infographic-of-the-worlds-best-countries.html
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    mrkmhiroshi

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    広島(高校まで)京都(大学・大学院)東京(会社員)
    現在は噂の西麻布に住んでます
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    職業:マーケティングコンサルタント
    趣味:読書、トレーニング、映画

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